トラディショナル?オルタナティブ?WoodLandのアウトドアスタイルについて


 


「今から登るんかあ?今日も暑いし、風もないぞお〜」ってお爺さんが声をかけてくれる。


お店近くの里山「大文字山」には、いつ行っても柔らかく心地よい空気が流れています。

毎日健康のために登るおばあさんやおじいさんがいて、部活動の練習場、小さな子どもが家族とハイキングを楽しんでいます。多くの方々にとっての暮らしの一部になっていることがよくわかります。

それぞれの工夫をして、普段着が織り混ぜてハイキングを楽しむ姿を見て、山が日常の延長線上にあって日常と非日常ではなく、境界が曖昧になっている。




そんな「暮らし」っていいなと思うようになったのは、まだまだ最近のことです。

お店に来ていただくお客様と洋服やハイキングなど外遊びの話をする中で改めて感じるようになりました。

皆さんの話を聞くと僕自身のハイキングのスキルや経験はまだまだだなあと思いつつ、健康でこれからもハイキングを楽しんでいきたいと思います。


オープンしてから半年が経ち、初めましての方も多くとてもありがたい日々です。

今回のブログはお店のコンセプトやハイキングを始めた頃のことを書いていこうかと思います。



僕自身が山を始めようと思ってまもない頃、友人が紹介してくれたのが修学院にあるカフェと山道具「ROKU」さんとミニマライトさんが企画する裏山ハイキングイベント「kuh」でした。

※今も開催されている素敵なイベントです〜!



連れて行ってもらった身近な里山(大文字山)は身近なのに遠いどこかに来てしまったような気持ちになり、歩いたことのない道、見たことのない姿に満たされていく気持ちになっていったのを覚えています。




(まだまだ、始めたての頃。みよう見真似です。)



イベント参加を皮切りに、休みを使い滋賀や奈良など関西圏の低山を中心に経験を重ねていきながらウルトラライトの手法を試し、夏のハイシーズンには高地の縦走ハイキングを家族や友人を交えたり、一人でも楽しむようになりました。



帰ってきてからは写真や山行時に記した地図やメモ帳を見て余韻に浸り、ひとりで反省会が始まる。持って行ったけど使わなかったもの、逆にあったらよかったものを整理して次の装備選択に活かしていく。


そして次に試してみたいこと(タープ泊やアルコールストーブなど)を見つけては、山へ出かける。個人で行くハイキングには、ピークを目指すという目的が薄くなっていきました。(もちろんピークに着いたらめっちゃ嬉しい!笑)



僕自身は体力がないのもあり、たくさん持つという選択肢は最初からなかった。(今でも自信はない。)


ウルトラライトの手法に傾倒しているのもその影響です。


1つの道具に1つ以上の役割を与えることや道具を如何に減らせるか。行動食とカロリー、お湯を沸くスピードと燃料など「軽量」というテーマで背負う荷物を考えた時にたくさんの問題と選択肢の中でどうすればいいのか向き合う時間がとても楽しい!


ただ、それらは事前に実践を踏まえてからでないと不安で仕方ない。(シャリバテ、水分不足など失敗は多く。)


そして近くの里山の役割は単純なリフレッシュの場だけでなく、実技を試す場として利用するようになっていく。冒険心をくすぐってくれる未開の地だった里山は大きくて優しい獣の中にいるような感覚でありながら、何かを教えてくれる身近な存在へと変化していきました。



(3年前、JOHAのインナーが山に良いと気づいた頃。)


(関西の山々も楽しい〜!)


(ゆっくりと洋服の割合が増えていく。初めてのパノラマ銀座。)


軽量化されると自ずと動きはシンプルに、動作に手数を少なさを求めるようになっていく。その積み重ねが自然の中での余暇を生み出してくれたりもする。


軽量化によって生まれた「心の余白」、「余る時間」は自然の機微に気づく感覚を取り戻してくれました。顔に当たる風が心地よく、草木の香りが混じる空気をいっぱいいっぱいになるまで吸い込み、吐き出せば疲れも吹っ飛ぶ勢いです。(毒素よ、抜けろー!)



自然を根ざした仕事をしていない僕にとっては、とてもとても貴重な時間でした。



程なくして、軽量化が進む僕のハイキングライフは、日常にも影響を及ぼしていきます。手荷物は減り、財布は小さくなる。そんな些細なことが暮らしにおいても自由な気分を解放してくれる要素になっていくのを感じました。





そんな時に大好きなお店のキャッチコピー「軽いって自由。」ってのを見かけます。



何キロ歩いたというのも僕にはできないことで話を聞いたり、記事や本を通して本当にすごいことだなあって思います。一方で「あっちは数g重くて、あれは軽い」だと重さといった数字の競争に少し疲れてしまっている自分がいました。


以前よりかはハイキングにも少し慣れてきた部分も多く、「軽量化」の先にあるものは、なんだろうか。軽さの恩恵ってなんなのかと考える時間が増えました。


自由って言葉にすごく腑に落ちて、軽量化が暮らしにも影響してきた僕自身の生活とハイキングを重ね合わせた時にふと思ったことが「自由=自然体」であること。



お気に入りのスポットを巡りつつ、寄り道しながらゆっくりのんびり歩く。ピークも目指すも目指さないも気分次第。身軽に山へ入ること、気に入ったポイントでのんびり過ごす気負わないハイキングも良いなと思うようになっていました。

そんな時にガチガチの装備でいるよりも普段から着ている気に入った洋服でいくことができるともっとリラックスできて思い出も2倍になるって変なことを閃いてしまったんです。

僕にとっての普段着はヘビーデューティーなアウトドアスタイル。(だいたい50〜70年代頃のアメリカのアウトドアスタイル!)
軽量化した分、大好きで止まない少しヘビーな(タフな、頑丈なって解釈で)洋服を持っていこう!昔よりも便利な道具と洋服をうまく組み合わせて、山行や気温など気をつければ、街と自然を自由に行き来することができるはずだと。


そこで片っ端から山行で試してみても、うまくいかいないことばかり。そりゃそうです、ヘビーデューティーが歌われた時代と比べると気候も変化しているからです。

街で暮らすことが主な僕は、何度も山に行くこともできないので暮らしの中でも「この洋服はハイキングしやすいか」を考えるのが常になっていました。






(初めての八ヶ岳、ウラギンルートもアロハシャツで。)


(この年は折立→新穂ルート、ダック生地のショーツはバッチリ◎)



一般にハイキングが広まり始めた頃(戦後以降)は今よりも少し自然との距離は近く、生活の一部だった時代だと思っています。彼らの服装は特別な装備は少なく、普段着や仕事着のままの姿でした。

縛られない、緩やかな自然と人、暮らしをつなぐことができる、1つの要素が「タフな洋服」なんだと再認識しました。


Wood Landの提案は、大袈裟にいうと「オルタナティブなアウトドアスタイル」。


ハードな山行、長い距離を歩くことも楽しまれている皆さま、これから始めたい方、のんびり気負わずに、スローなスタイルを好む方にとって新しい提案になれば嬉しいです。

まだまだな部分も多いですが、皆さまの経験を聞かせていただきながら僕自身もハイキングなどを楽しみ、経験を増やしgoodなアウトドアスタイルを提案し続けていければと思います。