「身軽に遠く、その先へ。」旅に憩う(tabi ni ikou)チームとの出会い
去年、僕が少しの間だけ居たところは登山口からは10時間かかる場所です。
人間は数時間歩けば、風景にも見慣れて肩肘張っていたのが少しづつ緩んでくる。そうすると開放的な気持ちがふつふつと湧いてきて、冒険心も刺激されていくんじゃないかなと思っています。
いつの間にか、その場所の一部になっている心地よさに包まれる。
風、匂い、刺すような日差し、足裏の痛み、冷めない火照り。
機微に触れ一喜一憂する。
そして、いつまでもここにいたいって思うようになっている。
去年はとても、とても素敵な出会いに恵まれました。
思い、思いに過ごす登山客の様子や笑顔。
側にいながらたくさん見ることができてこっちまで嬉しくなったりしていました。
そんな休憩の合間、突然に視界の端から目の前に飛び込んでくる。
僕よりも若い2人組の登山客と短丈ショーツ。
焼けた肌がゆえ眩しく見える、クリーム色を残す絶妙なWHITEカラー。
”今すぐ声かけないと。”勇足に言葉が先に出る。
「ちょっとそのショーツ見せてもらってもいいですか?」
(山じゃなかったら、危ないヤツです。)
聞けば、聞いたことのないブランド「旅に憩う」。
作りを見せてもらえば、小粋な仕様をしている。
平置きすればきっとスッと通り過ぎてしまうかもしれない。
履いている様子から、じんわりくる既視感のなさ。
彼らが何より似合っているのもありますが、佇まいがかっこいい!
さらに彼らは「旅に憩う」チームの一員だという。
「これって、今すぐ買わせていただくことってできますか?」
チームだったら余分に持ってそうだと、なんとも都合の良い発想が失礼な質問を生み出す。
(いい年しているのに情けない!)
すると「メンバーの分を1着を持ってきている」というからびっくり。
少し経ってから、作業の途中で道すがらのメンバー全員にお会いできることに。
そのうちの一人はお世話になった雲の平スタッフ。(すごい偶然。)
チームのご厚意あって山の上でTabi-iko shortsを手に入れることに。
(去年のことを思い出すと本当に申し訳なかったなと思い返しますが、1枚目の写真では厚かましくGETした様子が。満遍な笑顔が、、。)
下山後、東京で再会。
今回の夏前にご準備することができました。(半分ほどなくなってしまいましたが。)
失礼なところもありつつ、引き寄せた偶然とご厚意で出会えた”旅に憩う”チーム。
そんな彼らの普段は各々、別のことをしています。
「旅に憩う」はメンバーそれぞれがトレイルやボード、バイクなどを背景に持っている。
カルチャーと共に育ち、彼らの「旅」と掛け合わさり生まれるプロジェクト、アイテムたち。
旅を通して生み出されるアートワークやフィルム作品。旅に必要なアパレルやストレージアイテムは旅で得た経験に基づき、彼らのスタイルに合ったデザインになっています。
それらは印刷、撮影、デザイン、縫製まで、すべて自分たちの手で行い、日本国内で手作りしています。
この時は自転車に取り付けるフレームバッグを受注生産しながら、ショーツの展示販売、シルクスクリーンのライブイベントをしていました。
後日、都内の別の場所では彼らの旅をフィルム化し、上映会をしていました。
彼らの情熱を持ち続け、様々な手法で表現します。
チーム一人一人の自由な姿。
身軽に遠く、潜り抜けたその先に向かって軽快に踏み台していく、挑戦していく。
本当に、多才なチームです。
旅に出ること。
特別なことのようで、側にある。
毎日通る道には新しい発見に溢れていて、自分のペースでそれらひとつひとつに注目し紐解いていく。
それも「旅の一つ」だと思います。
暮らしの中に溢れる知らないことに目を向けた先に新しい自分を発見できる。
新しいショーツや靴、時期が来ると毎年袖を通すシャツ。
変わりゆく自分自身と納得いくまで出かけられないスタイリング
「fashion is journey」。洋服を纏うことも「旅の一つ」だと思います。
僕にとって「旅に憩う」の彼らの姿は、日々の大切なことを思い出させてくれます。
ただただ、いつまでも追い続けたい。そう思わせてくれる彼らのファンの一人でもあります。
「日々の中に転がっている旅のヒントを拾い上げ、更け想い、悩むことを楽しもう。」
そんなふうに改めて思えるのも、彼らと出会えたからです。


